カーテンフックはどう選ぶ?AフックとBフックの違いと特徴

オーダーカーテンを購入する際に必ず聞かれるのが、カーテンフックの種類です。種類といっても金属やプラスチックなど素材を選ぶのではなく、「形状」を選ぶ必要があります。
その際はカーテンレールの種類に合わせてカーテンフックをチョイスしますが、そもそもフックに種類があるの?自宅のレールにはどのフックが合うの?など、選び方がわからずにお困りの方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回はカーテンフックの意味や種類、さらにはレールの特徴に合わせたフックの選び方を詳しく解説します。購入後に「うちのレールに合わない!」という事態にならないように、フックに関する基礎知識をしっかりと身につけておきましょう。
カーテンフックとは、カーテンをレールに取り付けるための部品です。フックはカーテン側に取り付ける仕様になっており、その部分をレールに引っかけることでカーテンを設置できます。
また、フックはカーテンのヒダ山の裏に取り付ける方法が一般的です。もしもヒダがないカーテンの場合は、生地の上端にフックを差し込む芯地を使ってフックを差し込みます。
ここで押さえておきたい点が、フックの形状によってカーテンを掛けたときの見え方が異なること。カーテンの色・柄や素材だけでなくフックにもこだわってカーテンを注文することで、より一層おしゃれなお部屋を目指せます。
ちなみに、カーテンのオーダーサイズはどのフックを選んでも同じです。注文する際に提示する丈の長さはレールに引っかけた部分(ランナー)から裾までの長さを指すため、フックの形状によってオーダーサイズが変わることはありません。
カーテンフックの形状には、「Aフック」と「Bフック」の2種類があります。この2つの大きな違いは、レールに引っ掛ける部分から上のカーテン丈の長さが異なることです。
ちなみに、フックの素材には金属製とプラスチック製があります。アジャスターで高さ調整できるプラスチック製のものが多く普及しており、なかでもAフックとBフックのどちらにも調整できる兼用タイプが主流です。
もしもフックの選択を間違えると、カーテンの開け閉めがしにくくなったり、見栄えが悪くなったりとさまざまな支障が生じます。そのような失敗がないように、以下で2つのフックの特徴をしっかりと把握しておきましょう。
Aフックは、カーテンレールが見える仕様のフックです。このタイプで取り付けると、レールの下にカーテンが掛けられている状態になります。
レールの種類に関わらず使用できるため、一般的によく用いられるカーテンフックといえるでしょう。AフックとBフックとで迷ったら、Aフックを選んでおけば問題ありません。
また、Aフックの場合はカーテンがレールに接触しないので、開閉時の滑りがスムーズです。脇に寄せるときにヒダがきれいにまとまる点も、Aフックならではの魅力といえます。
Bフックは、カーテンレールが隠れる仕様のフックです。カーテン上部にゆとりを持って作られているため、レールよりも上の位置からカーテンが掛けられているように見えます。
レールとカーテンの隙間がふさがるため、光漏れを軽減できる点が大きなメリットです。ただし、カーテンを開閉する際に上部の生地がもたつきやすく、寄せるときにまとまりにくくなる傾向があります。
ちなみに、Bフックの場合はフックを引っかける部分よりも上に生地が付け足されて縫製されるしくみです。そのため、総丈はAフックに比べると数cm長くなりますが、注文するときの丈の長さは「レールに引っかけた部分から裾までの長さ」なのでAフックの場合と変わりません。
実はAフックとBフックは、どちらかお好みのほうを選べばいいというわけではありません。カーテンレールの種類や位置に合わせて、適切なタイプを選ぶ必要があります。
以下では、カーテンレールの種類別に最適なフックをご紹介。ご自宅のカーテンレールを確認しながら、どちらのフックが適しているのか見極めましょう。
レール自体に装飾が施されている装飾レールの場合は、レールのデザインをきれいに見せてくれるAフックがおすすめです。
Bフックを用いることもできますが、せっかくのレールの装飾が隠れてしまいます。また、レールの装飾部分とフックとがぶつかって見栄えが悪くなる恐れもあるので、おすすめではありません。
カーテンボックスの内側にカーテンレールがある場合、あるいは天井にカーテンレールが取り付けてある場合にも、Aフックが適しています。Aフックを用いることで、カーテン生地がカーテンボックスや天井に当たる恐れがないためです。
もしもBフックを選ぶと、生地がカーテンボックスや天井にぶつかって開閉がスムーズに行えなかったり、見た目が悪くなったりする恐れがあるため注意しましょう。
壁から垂直にレールが付いている正面付けレールであれば、AフックとBフックのどちらもお選びいただけます。
ただし、光漏れが気になる場合はBフックを選ぶとよいでしょう。また、厚地のカーテンをオーダーする場合も、レールを隠すようにBフックを選ぶスタイルが一般的です。
ここまではレールの種類別に適したフックをご紹介しましたが、レールの本数や組み合わせによってはフックの選び方を迷うケースもあることでしょう。そこで、よくあるシチュエーション別におすすめのフックをご紹介します。
窓側をAフック、室内側をBフックのカーテンにしましょう。生地のもたつきを抑えられて開閉しやすく、見た目的にもすっきりとおさまります。
窓側・室内側ともにAフックがおすすめです。装飾レールの場合は、「レールの本数に関係なくAフック」と覚えておくとよいでしょう。
室内側の装飾レールにはAフックを用いますが、窓側の機能性レールにはAフック・Bフックどちらを選んでも問題ありません。もしも窓側の機能性レールを隠したい場合は、Bフックを選ぶとよいでしょう。
ただし、機能性レールの取り付け位置が天井に近い場合にBフックを選ぶと、レースの上端がこすれて破れる恐れがあるため注意しましょう。また、窓側と室内側のレールの位置が近い場合は、カーテン同士がぶつからないように窓側もAフックを選ぶことをおすすめします。
カーテンフックはAフックとBフックの2種類があり、選ぶフックによってカーテンの見え方や開け閉めのしやすさが変わります。
そこで、カーテンをオーダーする際にまずはご自宅のレールの形状や本数を確認しましょう。また、カーテンの縫製スタイルも考慮しながら適切なフックを選ぶことが大切です。
ぜひここでご紹介したフックの選び方を参考に、あなたのお部屋をより素敵に演出してくれるカーテンをオーダーしましょう。